1. 内部障害とは?
内部障害とは、身体の内部にある臓器や器官の機能に永続的な障害がある状態を指します。具体的には、心臓、腎臓、呼吸器、膀胱、直腸、小腸、免疫機能、肝臓といった生命維持に不可欠な器官の機能が低下している状態です。
内部障害の特徴は、外見からはその障害が分かりにくいという点です。そのため、「見えない障害」とも呼ばれ、周囲の理解を得にくいことや、外見からは健常に見えるため、誤解や偏見にさらされやすいという問題があります。
日本の身体障害者福祉法において、この内部障害も身体障害者手帳の交付対象となっており、支援の対象とされています。
2. 内部障害の主な種類と疾患
内部障害は、障害を持つ臓器や器官によって以下の8種類に分類されます。
① 心臓機能障害
心臓の働きが低下し、全身に十分な血液を送り出せない状態です。代表的な疾患には、心筋梗塞、心臓弁膜症、拡張型心筋症などがあります。
日常生活への影響: 激しい運動や長時間の労働が困難になり、疲れやすさや息切れ(呼吸困難)が顕著に出ます。人によってはペースメーカーや植込み型除細動器(ICD)を使用している場合もあります。
② 腎臓機能障害
腎臓の機能が低下し、体内の老廃物や水分、電解質のバランスを適切に保てなくなる状態です。慢性腎不全などが代表的です。
日常生活への影響: 進行すると、週に数回、人工透析治療を受ける必要があり、その治療時間や体調管理が生活の中心となります。食事や水分の制限も重要です。
③ 呼吸器機能障害
肺や気管支の機能が低下し、酸素を十分に取り込み、二酸化炭素を排出することが難しくなる状態です。肺気腫や**慢性閉塞性肺疾患(COPD)**などが代表的です。
日常生活への影響: 労作時の息切れが著しく、重症の場合は酸素吸入器(在宅酸素療法)が必要となり、長時間の歩行や階段の昇降が困難になります。
④ 膀胱・直腸機能障害
排泄機能に関する障害です。膀胱や直腸を切除し、体外に排泄口(ストーマ)を造設している状態(人工肛門・人工膀胱)などが含まれます。
日常生活への影響: ストーマの管理が必要となり、感染症のリスク管理や、排泄に要する時間の確保が重要になります。
⑤ 小腸機能障害
小腸の広範囲を切除したことなどにより、栄養素の消化吸収が困難になる状態です。
日常生活への影響: 栄養補給のために、中心静脈栄養法(高カロリー輸液)などの医療的な処置が必要となる場合があります。
⑥ 肝臓機能障害
肝臓の機能が低下し、栄養素の代謝や解毒作用が十分に果たせない状態です。肝硬変などが代表的です。
日常生活への影響: 倦怠感が強く、疲れやすくなります。体調の波が激しく、急な体調不良に見舞われることがあります。
⑦ ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫機能障害
HIVの感染により、免疫機能が低下している状態です。
日常生活への影響: 感染症にかかりやすくなるため、体調管理が重要です。適切な治療により社会生活は可能ですが、定期的な通院が必要です。
⑧ その他の内部障害
上記に該当しない、内部器官の機能障害も含まれます。
3. 内部障害を持つ方への配慮と支援
内部障害を持つ方への配慮は、外見からは必要な支援が判断できないという点を理解することから始まります。
体調への配慮: 疲れやすい、倦怠感が強いといった症状が多いため、無理のないスケジュールや休憩時間の確保が必要です。
プライバシーの配慮: 人工肛門・人工膀胱の方は、トイレが通常の個室より広く、設備が整っているオストメイト対応トイレを必要とします。また、透析治療を受ける方は定期的な通院時間を考慮する必要があります。
ヘルプマークの活用: 外見からは分かりにくい障害を持つ人が周囲に配慮を求めるために、ヘルプマークを身につけている場合があります。このマークを見かけたら、席を譲る、手助けをするなどの配慮が求められます。
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